第10回めがね供養会

2022年10月 1日(土)

上野・不忍池辯天堂にて開催

約1,300本の眼鏡を供養。福井県鯖江の『めがねフェス』とコラボの試みも。

 今回は、SNSや3回のプレスリリース配信など、事前PRに力を入れての開催でした。また折しも福井県鯖江の眼鏡イベント『めがねフェス』も開催という事で、“メガネの日”イベントの啓発を目的に、初の試みとして相互のイベントPR協力を仰ぎました。


 当日は、午前9時から、一般の方の供養ご希望眼鏡の受付を開始。使わなくなったけれど想いの詰まった眼鏡を承り、「ご氏名」と眼鏡への「ひとこと」を記入できる白封筒に封入致しました。

 またイベントとしての側面からそうしたご来場者には、めがね供養会10年の歩みを記した「フライヤー」、来場者特典として製作した限定の「オリジナルめがね拭き」、前述した「『めがねフェス2022』パンフレット」などを配付して、“メガネの日”イベントの啓発にも取り組みました。
 午後12時からは本堂で、寄せられた眼鏡を前にした供養(読経)を開始。いまだコロナ禍である事を留意して、列席は当組合関係者20名のみで執り行いました。
 この日寄せられた眼鏡は239本。事前受付で寄せられた眼鏡と合わせて、約1,300本の眼鏡を供養して、閉会となりました。

 【組合理事長・山崎親一氏の話】
 「メガネは、私たちの生活の中で最も広く知られた補正道具であり、顔の真ん中に装用し、一生涯に渡っての苦楽をともにする、人間にとって欠かせないツールです。日夜に渡り、一人の人間のために働き続けた眼鏡の行く末を最後まで見届けることは、私たち眼鏡店の務めと考え、この『供養会』を開催してまいりました。早いもので、今年で10回目という節目を迎えることになりました。回を重ねるごとに、供養を希望される眼鏡が増え、合わせて、ご使用になられた眼鏡への思いを綴った一言も供養眼鏡を入れる封筒に寄せられるようになり、少しずつこの供養会が周知されつつあることを実感しております。あらためて、人と眼鏡の間を取り持つ、私たちの仕事の責務の重大さを感じる次第です」

 【ご供養頂いた不忍池辯天堂ご住職のお言葉】
 「第10回。どれだけの方を笑顔にする事ができたでしょうね。私もインターネットで調べて、東南アジアの方々に眼鏡が行き渡っている写真を拝見したが、嬉しかったと思う。人を笑顔にさせる事、「ありがとう」と言ってもらえる事、出来ます?なかなか出来ないですよ。たくさんの方々を笑顔にさせて、「ありがとう」と思ってもらえる事を10年も続けられている。これからも、たくさんの方を眼鏡で「ありがとう」と思われて下さい。何年も何年も使って頂いた、この眼鏡というものに対して、いろいろな思いが込められている。それを「ありがとう」という感謝に載せて天に送りましょうと。それからこの眼鏡を再利用されるという、また新たな命が吹き込まれます。いろいろな方に眼鏡が行き渡り、そして笑顔になってほしいと思う」

 最後に、供養いたした眼鏡の活用方法ですが、第10回は『大規模災害時の仮眼鏡』として備蓄活用いたします。
 このあと
、まず組合員の手で、再利用可能な眼鏡と不可能な眼鏡とに選別。再利用可能な眼鏡は、大規模災害時に破損や持ち出し忘れなどで眼鏡に不自由される方々へ配布する仮眼鏡として備蓄活用いたします。一方不可能な眼鏡は、福井県鯖江の眼鏡修理専門工場へ送り、修理用の材料として活用頂きます。ネジ1本まで可能な限り再利用して、SDGsな社会へと繋げてまいります。

 ※従来ですと海外寄贈に充ててまいりましたが、最近の海外情勢の変化やコロナ禍で渡航目途がつかないことから、今回活用方法をかえました。